


ロードバイクで車道を走っていて事故に遭いそうになった。
今回の記事では、車道でのマナーやルールについて解説しますい。知らず知らずのうちにマナー違反をしてしまっていないか再度確認してみましょう!

自転車人気の高まり
自転車は、小さな子供からお年寄りまで手軽に乗れる乗り物です。
自動車やバイクとは違い免許証も不要です。排気ガスを出さずガソリンを使用しない点や適度な運動に適しており、健康的な面も注目されています。
自転車といっても様々なジャンルがありますが、近年利用者人口が増えているのがスポーツバイクです。手軽にスポーツバイクを楽しめるクロスバイクや野山を駆け回れるマウンテンバイク、本格的なスポーツバイクであるロードバイクの人気が高まっています。人気漫画「弱虫ペダル」の影響で、ロードバイク人気が特に高まっていると言われています。以前に比べ、街中を走るロードバイクを見る機会も多くなりました。
しかし、ロードバイク人口増加に伴い、交通事故が増加しているのも事実です。事故には至っていませんが、交通ルールやマナー違反で走っている人も多々見受けられます。私自身もロードバイクで走っていてルール無視のライダーと衝突しそうになったことが数回ありました。
事故が発生する原因は、交通ルールやマナー違反によるものが主です。それらを守ることで事故を防ぐことができます。
ロードバイクに限らず、自転車はすべて車両です。しかし、そのことを忘れている、もしくは知らずに乗っている人も多いのではないでしょうか。
原付バイクなみにスピードがでるロードバイクでは、狭い道や歩道にもかかわらずスピードの出しすぎなど危ない乗り方をする人も残念ながらいます。だからっこそ「自転車は車両である」ことを一層認識すべきではないかと思います。
ロードバイクで車道走行時の5つの交通ルール
自転車は車道を走らなければなりません。

ロードバイクを含め自転車は車両なので、車道を走らなければなりません。これは道路交通法で決められています。しかし、歩道を走っている違反自転車をよく見かけます。その多くは、車道を走らなければならないということを認識していないのではないかと考えられます。
まずは交通ルールを知りましょう!

車道を走ると危ない場合や老人や子供の場合は例外措置として、歩道を走ることが許されています。
ロードバイクは車道を走るということは大前提として、その際に守るべき交通ルールについて解説します。知らず知らずのうちに違反をしてしまっている人もいるかもしれないので、自身の走りを思い出しながら見てもらえればと思います。
ルール①:左側通行の順守
日本では、自動車は左側を走行する必要があります。車両である自転車も同様に左側を走行しなければなりません。しかし、右側を走行している自転車をよく見かけます。道路の右側を走るということは、正しく走行している自転車に突っ込んでいく形になるので、迷惑を通り越して非常に危険な行為です。
逆走には大きな危険が伴います。自転車同士での衝突の危険もありますが、例えば40km/hで走る自動車と20km/hで逆走してきたロードバイクが正面衝突すると60km/hでぶつかったのと同じ衝撃を受けることになります。逆走は周りの交通の迷惑だけでなく、自分の命を危険にさらす行為でもあるということを今一度認識しましょう!
ルール②:安全ルールを守る
並走や夜間のライト無灯火、交差点での信号無視、一時停止の標識のある場所での安全確認の不履行、走りながらのスマホ操作やイヤホン装着は禁止されています。
夜間にライトをつけずに走行している人がいますが、車からは認識しにくく事故の元になるので必ず夜間はライトをつけましょう!
これらに違反すると、5年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。
もちろんですが飲酒してからの運転は厳禁です。
ルール③:左折レーンでも直進可能

車道の左側を走行していて直進したい時に左折専用レーンがあった場合はどうすればいいの?
車道走行中に交差点などで左折専用レーンに遭遇することもあると思います。この場面で直進したい場合、左折専用レーンを直進するのか、直進するレーンに移動したほうがいいのか悩むことがあると思いますが、ロードバイクの場合は直進レーンに移るのではなくそのまま左折レーンから信号に従って直進することができます。
この際、左折する車に巻き込まれないよう注意しましょう。
ルール④:右折する場合は2段階右折

交差点を右折する場合、どうすればいいの?
交差点で右折をする場合、右折専用レーンの有無にかかわらず2段階右折するのがルールです。目の前の青信号を通過した後で待ち、次の進行方向の信号に従って進む必要があります。「自転車は車両なので自動車と同じように右折していいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、法律で定められた自転車の交通ルールなので、必ず従いましょう。たまに右折レーンに進入しているロードバイクを見かけますが非常に危険なので絶対にやめましょう。
ルール⑤:自転車は歩道を走れないわけではない
ロードバイクは車両扱いなので、車道を走ることが法律で定められています。しかし、危険回避のためややむを得ない場合には例外が認められます。
例えば、道路工事や駐車車両が連続していて車道の左側走行が困難な場合、自動車の交通量が非常に多いうえに道幅が狭いといった場合は安全確保のために歩道の走行が認められています。
あくまでも歩道は歩行者が優先です。歩道を走る場合は、車道側を徐行しながら走行するようにしてください。

ロードバイクで車道走行時の7つのマナー
ここまで、交通ルールについて解説しました。交通ルールを守って走行することはもちろんですが、これとは別に知っておくべきマナーもあります。
マナーは世間一般における「決まり事」ですが、法律ではないので守らなくても処罰されることはありません。しかし、安全に走行したり事故を防ぐためには必要な事項なので、ぜひ認識して守るようにしましょう。
ルール、マナーを守ることで、より安全で快適なサイクリングを楽しむことができます。ここでは7つのマナーについて解説します。

マナー①:ヘルメットの着用

自転車では、乗車する際にヘルメットの着用は義務ではありませんが、自転車乗車中の交通事故で亡くなった人の6割以上が頭部の致命傷が原因で亡くなっています。
ヘルメット未着用者の致死率は着用者の2.5倍以上とも言われているので、自分の命を守るためにもヘルメットは必ず着用しましょう!
40km/h以上で走行が可能なロードバイクにおいて、ヘルメットをかぶらないといのは自殺行為だと私は思っています。いくら自分が事故に遭わないように細心の注意をはらっていたとしても、自転車や車が突っ込んできて事故に遭うというリスクは潜んでいます。そういったこともしっかりと認識し、ヘルメットを着用しましょう。
マナー②:スピードの出し過ぎには要注意
ロードバイクは非常にスピードがでます。原付バイクくらいのスピードであれば、人によっては簡単に出すことができます。いくらスピードを出しても取り締まられることもありません。ロードバイクで速く走りたいという気持ちはよくわかりますが、車や歩行者と共存するような街中ではスピードの出し過ぎに注意しましょう。
「速い=すごい」と勘違いしている人もいますが、速いからすごいというわけではありません。安全を無視した走行はただの迷惑でしかありません。

マナー③:信号が変わった時は車を優先させる
交差点などの信号で停車し車と並んだ時、並走は危ないからと青信号になると同時に猛ダッシュするロードバイクを稀に見かけますが危険なのでやめましょう。
絶対速度は車のほうが速く、すぐに追いつかれてしまいます。しばらく待ち、車を優先させてから出発したほうが危険回避にもなり安全です。
マナー④:大型車に近寄らない
バスやトラックなどの大型車の後ろを走っていると前方の視界が遮られてしまい、交通状況や道路の状態などが判断しづらくなります。また、大型車からはロードバイクを認識しにくく特に左折時に巻き込まれたりといった危険も伴います。
大型車両の風圧によりあおられる可能性もあるので、大型車の近くの走行はなるべく避けるようにしましょう。
マナー⑤:路肩に寄りすぎない
自転車は路肩を走ってはいけません。路肩とは、白線の外側のことです。自転車は車道の左端を走るように定められていますが、路肩を車道の左側と勘違いしている人も少なくないので要注意です。交通量の多い道では路肩に寄ったほうが安全と思いがちですが、路肩にはさまざまなトラブル発生のリスクが潜んでいます。
パンクのリスク
路肩には、車の風圧や雨水などにより道路上のゴミが結構落ちています。中には割れたガラスの破片であったり、細かな金属片が混じっています。ロードバイクでこれらを踏んでしまうと簡単にパンクを引き起こしてしまいます。
回避スペースの有無
後ろから車がきた時に少し路肩に寄って車を通せば安全に走行することができます。
しかし、最初から路肩を走っていると車が近づいてきても回避するスペースがありません。車は自転車のすぐ横を通り抜けることとなり、逆に危険な目に遭うことになります。
また、わざとギリギリな距離で抜けようとする悪質なドライバーも少数ながら存在します。そういったことによる事故を緊急回避するためにも路肩は逃げ道として日頃は走らないようにしましょう。
マナー⑥:周りとコミュニケーションをとる
車道には車やバイク、他の自転車も走っています。それらとコミュニケーションをとることで、事故やトラブル回避が可能となります。
自動車やオートバイを運転していると「突然スピードを上げたりしないか」「急に車線変更しないか」と、ロードバイクなどの自転車の動きは非常に気なります。
ここで、「気づいていますよ」というアピールが必要となってきます。スピードを上げたり、進路変更するなど今までとは違う行動をとる時は後ろを振り向き「後方も注意してますよ」という態度でアピールしましょう。また、ハンドサインを使うことも有効な手段です。

この他にもハンドサインはいくつかありますが、最低限この3つは覚えておきましょう。

また、前を走っているロードバイクを追い抜く時は、無理に追い抜くことはNGです。追い抜く際は相手に向かって、左の手のひらを向けます。これは「追い抜きます」という合図のハンドサインです。
相手が気づいたなら何かしらの反応があると思うので、それを確認してから1.5mくらいの距離を置いて追い抜きをするようにしましょう。
マナー⑦:グループライドでは大人数で連ならない
ロードバイク仲間達とライドへ出かけた際、大人数で連なっていると車などに非常に迷惑をかける場合があります。その内の1つが車がロードバイクを追い抜く時です。
仮に10人が連なって走っていると、その長さは約20mにもなります。車であっても一気に20mを追い抜くのはリスクが伴います。趣味の合う仲間でサイクリングをしたいという気持ちはわかりますが、やはり安全の確保が最優先となります。大所帯であっても3-4人ずつまとまり、その間に車1台分のスペースをあけて走ることを意識してみてください。
まとめ
ロードバイクでの車道走行時の交通ルール、マナーについて解説しました。
道路交通法において車両扱いとなるロードバイクは車道を走らなければなりません。しかし、同じ車道を走る車やバイクと比較すると最も弱い立場となります。
いくら自分では細心の注意を払っていたとしても、常に事故の危険性は付きまといます。そのリスクを少しでも減らし、安全で楽しいサイクリングライフを送るためにも交通ルールやマナーはしっかりと守りましょう。
一度自分の走りを見つめ直し、安全なサイクリングの助けになれば幸いです。
