ビンディングペダル、シューズってなに?
ビンディングシューズとは、自転車専用のシューズです。
ロードバイクに乗っている人であれば、「ビンディングペダル」「ビンディングシューズ」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。
しかし、どんな効果があるのか?どんなものなのか?を知らない人も多いのではないでしょうか。
信号などで停止しているロードバイクが走り始める時に「カチッ!」という音を聞いたことはないですか?あれがシューズとペダルを固定させた時の音です。
ビンディングシューズはスニーカー等でのサイクリングと比べ、ペダリング効率が上がり長距離やヒルクライムをより楽に走ることができます。
長く走れば走るほど疲労度の違いは歴然となります。ペダルにシューズを固定するので、常に一定のフォームで走ることができるだけでなく足がペダルから滑るということもないので安心して走ることができます。
しかし、「足がペダルにくっつくと怖い・・・」「最初は必ず落車すると言われた」「歩きにくいらしい」と様々なデメリットな意見もちらほら聞きます。
メリットがあるということは当然デメリットも存在します。
今回の記事では、ビンディングシューズ・ペダルのメリット・デメリットについて解説します。
現在ロードバイクに乗っていて、ビンディングシューズ・ペダルに興味がある、導入するか悩んでいる人の参考になればと思います。
目次
ビンディングとは
ビンディングとは、「シューズ」「ペダル」「クリート」の3点から構成されています。一定方向に力を入れない限りは足が外れない仕組みになっています。
スポーツバイクを楽しむ人にとっては是非とも挑戦してもらいたいアイテムなのですが、自転車の使用用途によっては必要ないものでもあります。
どんな人にオススメなの?
どんな人にオススメなの?
いくつかの判断基準を紹介します。
中距離~長距離を走る人
長距離ライドというのはある程度スピードも必要となります。そのため、ビンディングを利用したほうが良いです。ビンディングを使うことで規則的なペダリングや少ない力でスピードアップが可能なので是非取り入れていただきたいと思います。
自転車での通勤
通勤でのビンディング使用はYESでもありNOでもあります。
通勤距離が長い、休日はビンディングを使用し走っている場合は取り入れてもいいのですが、通勤距離が短かったり勤務先で履き替えたりするのが面倒な場合はフラットペダルの使用をオススメします。
ビンディングペダル・シューズで通勤していますが、駐輪場から更衣室までそこそこ距離があるのでいつも駐輪場で履き替えています。着替えなどの必需品+シューズとなり荷物が多くなってしまうので、大きめのリュックを使用する必要があるため、
ポタリング(短距離のサイクリング)
ポタリングはサイクルウェアを着用しスポーティーに楽しむ場合とラフな格好で楽しむ場合があるので判断に悩むところではないでしょうか?
色々なお店を巡る場合は、歩く時間が多くなることが予想されるので、フラットペダルがオススメです。あまりお店に寄らないのであれば、ビンディングでも良いかと思います。
マウンテンバイク(林道などを走る場合)
山の中や林道などを走って楽しむ場合、塗装路のように路面が安定していません。状況によっては降りたり登ったり、下ったりする必要な場所もあるのでスニーカーやトレッキングシューズで走るのが一番無難です。
上級者はビンディングを使用しているようですが、初級者~中級車の人は無理にビンディングを使う必要はないかと思います。
ビンディングシューズ・ペダル メリット
まずはメリットから解説します。
踏み込んだ時に滑らない
実体験ですが、ロードバイクに乗り始めて約半年頃にフラットペダルで踏み込んだ時にペダルから脚が落ちてバランスを崩し、トラックと衝突しそうになったことがあります。
急な雨で早く帰ろうと急いだということと、雨でペダルが滑りやすくなっていた事が原因だと思っています。
濡れたシューズが滑ってふくらはぎをペダルで強打したりといったことも数回経験しました。
もともとビンディングペダルに変えたほうが走るのも楽だと聞いていたので、これを機にビンディングペダルに変更しました。
シューズとペダルが固定されるので、上記のような体験にあうこともなくなりました。今では固定されていないほうが走りにくい、怖いという感覚になっています。
高速巡行中にペダルから足が外れて落車ということもありえます。みなさんが気になっている「立ちごけ」よりも深刻な事故につながる可能性があります。
不意にペダルから足が外れるということがないので逆に危ないのでは?と考えがちですが、実は落車を防ぐなどの一面もあります。
ペダリング効率が上がる(安定する)
長く走れば走るほど、フラットペダル+普通のシューズとビンディングペダル+シューズでは疲労度が断然違ってきます。
固定されていないシューズとフラットペダルでは、同じ場所でのペダリングが意識していてもほとんどできません。
ビンディングシューズとビンディングペダルを使用することで、安定したペダリング・走行が実現します。
ビンディングだからといって全く同じように踏み込めているというわけではありませんが、普通の運動靴+フラットペダルと比べるとビンディングのほうがより安定したしたペダリングが可能です。
引き足が使えることで脚の疲れが軽減される
引き足ってなに?
ビンディングを使用していない人は「引き足ってなに?」と思う人が大多数ではないかと思います。
私もビンディングに切り替えるまでは「引き足ってなに?」という状態でした。
ビンディングであればペダルを漕ぐ時の「踏み込む力」とその踏み込んだペダルを「引き戻す力」の2つを使うことができます。踏み足と引き足では使用する筋肉が異なるので、踏み足だけの時に比べ疲れにくくなります。
速度維持ができる
安定したペダリングができることで一定の速度を保ったまま走行できるようになります。フラットペダルの場合は踏む位置がバラバラなので速くなったり遅くなったりし、速度を維持するために必要以上にペダルを漕いでいたかと思います。
ビンディングペダル・シューズを使用することで安定したペダリング・速度維持が可能となります。
ビンディングペダル デメリット
ここまでメリットについて解説しましたが、デメリットも存在します。
立ちゴケする
ビンディングに変更した事で、慣れない間はシューズとペダルが固定されていることを忘れてしまいがちです。そんな時に立ちゴケをしてしまいます。
信号が変わり停車しようとした時や急な坂道などで立ち上がった瞬間での立ちゴケが特に多くなっています。ある程度慣れてしまえばシューズとペダルを簡単に取り外すことができますが、ビンディングにしたばかりの時は体が慣れていないのでこけてしまうことがあります。特に停車時は事前に片足のビンディングは外しておくと立ちゴケしにくくなります。基本は左足から外すようにしましょう。
特に慣れたころにうっかり立ちゴケしてしまいがちなので注意が必要です。
私自身も慣れてきた時に一度立ちゴケしました。サイクリング中に一度休憩し、再開しようと右足を固定し走ろうとした時にサイクルジャージのポケットに入れていた携帯が鳴りました。携帯を取ろうと右側を振り向いた時に足を固定しているにもかかわらず右側に体重をかけてしまいそのまま転倒しました。
停車中だったので、自分にもロードバイクにも大きな影響はありませんでしたが、近くを歩いていた年配のご夫婦に見られてしまい非常に恥ずかしい思いをしてしまいました。
ビンディングを知らない人が見るとビックリしそうな光景・・・
慣れたころに転倒した私が言うのもなんですが、慣れてきた時こそ注意しましょう!
停車⇒再スタートが意外と大変
信号待ちで停車し、再スタートする時にビンディングがうまく装着できず焦ってしまうことがあります。慣れるまでは止まってからの漕ぎ出しに苦労します。
後方にいる車や自転車の存在を気にして焦ってしまうと落車してしまう可能性があります。
慌てずに発進するためには、装着時に足の状態を確認してから装着したりギアを軽い状態にしてから停車することをオススメします。
慣れるまではなかなかうまく装着することができずにふらついてしまったり、足が滑ってしまったりしてしまいますが、慌てず落ち着いて装着するようにしましょう。
斜度のある坂道からのスタートに一苦労
坂道では途中で停まらないのが一番良いのですが、信号であったり途中で疲れてしまうなどで途中でどうしても停車してしまう事もあるかと思います。
そんな時は停車する前にビンディングを外すしておくようにしましょう。坂道で急に停車すれば落車、立ちゴケの原因となります。
傾斜で停車する場合もギアを軽くしておくと、再スタート時にビンディングをスムーズに装着することができます。
それでも坂道でのビンディング装着は怖い・・・
そんな時は歩いて坂道を超えてからビンディングを装着しましょう。
ビンディングの種類によっては歩行しずらい
ビンディングには種類がいくつかあります。
それによってビンディングペダルやシューズ、クリートに様々な種類が存在します。特にレース向けのSPD-SLでは、クリート部分がかなり出っ張っているので非常に歩きにくくなっています。
サイクリングの途中に一度ラーメン屋へ行った際に滑って転倒しそうになりました。壁伝いに生まれたての小鹿のように足をプルプルさせながら座席までたどりつきました。歩きにくいだけでなく、滑りやすいのでラーメン屋やコンビニ内では要注意です。
まとめ
ビンディングペダル・シューズのメリット・デメリットについて解説しました。
ビンディングはペダリングが疲れにくかったり速度が安定するなどのメリットがある反面、慣れるまでは立ちゴケやなかなかうまく装着ができないなど難しいところもあります。
また、種類によっては歩きにくいというのもあるので注意が必要です。
しかし、中距離以上を走る場合は是非とも取り入れたいアイテムなので気になった人は是非挑戦していただきたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
今以上の楽しいサイクリングの手助けができれば幸いです。